礎の石孤児院カンボジア紹介イメージ

特定非営利活動法人 礎の石孤児院理事長  北野直人

皆さん今日は。カンボジア孤児院のホームページにようこそ。
このホームページをご覧になっているということは、今世界が抱えている様々な問題、とりわけ、孤児に関わることがらに何らかの問題意識を持っておられるお方と思います。ですから、このホームページを通して少しでも孤児、特にカンボジアの孤児たちの現状や、その問題を知っていただければと思います。カンボジア孤児院は、フィリピン、ザンビアをはじめ、世界数カ国で孤児院の働きを行っている、NPO法人「礎の石孤児院」のカンボジアの孤児院です。


礎の石とは、聖書に出てくることばで、家を建てる際に、その家の土台となる、最も重要な石のことです。家を建てる専門家たちに、何の役にもたたない不要な石として捨てられた石が、神によって、最も重要な礎の石になった、という話から「礎の石孤児院」という名が付けられました。
社会の中で、見捨てられているも同然の孤児たちであっても、必要なケア、教育を与えることができれば、きっと社会を支え、社会にとって必要かつ重要な人間に育っていく、そのような思いでこの働きは行われています。
このホームページをご覧になって、少しでも孤児たちの現状、孤児院の働きなどのご理解を深めていただければ幸いです。

 

礎の石孤児院カンボジア

カンボジアは、長い内戦の歴史があり、現在も海外からのさまざまな形での援助を受けて、国の復興と回復が進められています。このような状況の中でも、未だ根強い貧困の問題が残っており、またエイズ/HIV感染者は多少減少したものの、エイズで両親を亡くして孤児になる子供達(エイズ孤児と呼ばれている)は増し加わっています。

 

カンボジア孤児院では、片親があっても貧困の為養育出来ず捨てられた子供達や、家庭内暴力の中で困難な状況にあった子供達、受入先がないと連絡があったエイズ孤児の中でもHIVに感染している子供達、全く身元が分からない孤児となった子供達、また、人身売買で救出された子供やストリートチルドレンも受入れて、共に生活をしています。

 

孤児院に来る子供達の多くは、就学年齢に達していても、1度も学校に行ったことのない子供達ばかりです。孤児院の働きの為のご支援とご協力を通して、孤児の子供達も学校に入学し学ぶ機会が与えられ、また栄養失調状態で来る事の多い赤ちゃん達や子供達も、成長に必要な栄養を受けケアーを受けて、来た頃の表情とは比べられないくらい、元気になり明るさを取り戻しています。

 

来た当初、ミルクも飲めないほど衰弱していた赤ちゃんが、今では14歳になり元気に学校にも通っています。最近訪問して下さる方々が「笑顔がとってもいいですね。みんなとっても明るいですね。」と言って下さいますが、来た当初、話せなかった子供達、泣くことも出来なかった子供達、反対に泣いてばかりいた子供達、そして怖がっておどおどしていた子供達でした。

 

孤児院に来ていなければ、半数以上の子供達の命はすでになかったでしょう。1人1人が自立に向って高校までの学び(ご支援があれば大学まで)と、生活の中では掃除や洗濯、皿洗い、食事作りなども自分で出来るようにスケジュールを組んでいます。

 

孤児たちが将来に希望と目的を見出して、社会へまた世界へと巣立って行く事が出来ますよう、これからも皆様のご支援とご協力を頂ければ幸いです。

 

 

皿洗い

▲掃除をする子ども

食事作り

▲食事作りを手伝う子どもたち